ブラケット
大別して表側につける装置と、裏側につける装置に分けることができます。
表側の装置は、金属のものと透明なものがあり、成人では透明なものを使うかたが多いです。最近では透明なものはその性能において金属のものとは遜色がなく、治療期間などが金属を使うか透明なものを使うかで異なるということはありません。
裏側からの装置は当初は発音などに問題が出やすいですが、じきに慣れることがほとんどです。しかり治療期間が表からのものにくらべると長くなることもしばしばありますし、金額についても表からの装置に比べると高額になることが多いです。
インビザライン
ブラケットを使わず、透明なマウスピースを使い行なう治療法です。ひとつのマウスピースを概ね2週間ほど使いながら少しづつ歯を動かしていきます。
費用 | 治療期間 | 見た目 | 顔貌の改善 | |
---|---|---|---|---|
表金属 | ◎ | ◯ | X | ◎ |
表透明 | ◯ | ◯ | △ | ◎ |
裏 | X | X | ◯ | △(症例による) |
ハーフリンガル | △ | △ | △ | ◯(症例による) |
インビザライン | X | ◯ | ◯ | X(症例による) |
MTM
MTMとはマイナートゥースムーブメントの略語で、部分的に矯正を行なう方法です。前歯だけのでこぼこを改善したいという患者さんが希望されることが多いですが、患者さんが気になるところだけを治療した結果、例えば咬み合わせがより悪くなったり、口元の見た目が悪くなることもあり、適用には慎重な検討が必要です。
ヘッドギア
ヘッドギアの使用は成人では一日8時間をお願いしています。ヘッドギアの使用は成人では難しいことも多いですが、特に顔貌の改善を希望されている患者さんの場合は使用していただいたほうが良い治療結果が出ることが多いです。矯正治療を成人になってやろうという方に対しては、咬み合わせ、歯並び、顔貌の3点において最高の結果がでる方法をまず提案するのが大切であると考えております。例えばヘッドギアを使わないということであれば、治療結果は変わってくる場合がありますが、それが患者さんの決断であり納得できているのであればそういうオプションもあります。ヘッドギアを使わない場合でも歯科矯正用アンカースクリューを用いることで、同様の結果は得られると思います。
歯科矯正用アンカースクリュー
ヘッドギアの代替となる装置ですが、これを使うことでヘッドギアは不要となります。一方でいくつか問題はありますが、植立したスクリューが脱落してしまうというのが最も大きな問題です。脱落率は15~20%と言われております。しかししっかりと機能した場合は、治療結果に患者さんのヘッドギアの協力という要素が関わらなくなりますので、良い結果も出やすくまた、治療期間の短縮につながる場合もあります。
顎間ゴム
上下の歯の間にかけるゴムです。使用方法、使用時間などは症例は治療ステージによって異なりますが、1日8時間程度という場合から、飲食時以外全てという場合まで幅があります。しかしヘッドギアに比べれば患者さんにとっては容易なことが多いです。